大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)510 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士鍛治利一、同中村嘉七の上告理由第一点について。

原判決の認定した事実関係の下においては、被控訴人(上告人)が控訴人(被上

告人)の本件登記の欠缺を主張するにつき正当の利益を有する第三者とは認め難い

旨の原判示は正当であつて、所論の違法は存しない。そして、所論引用の判例は、

本件に適切でない。それ故、所論は採るを得ない。

同第二点について。

不動産の登記簿上の所有名義人は、真正の所有者に対し、その所有権の公示に協

力すべき義務を負い、従つて、真正の所有者は、その名義人に対し、所有権移転登

記の請求を為しうることは、当裁判所の判例とするところであるから(民事判例集

九巻九号一〇〇二頁以下第三小法廷判決、同一一巻五号八四三頁以下当法廷判決参

照)、これと同一趣旨に出た原判決は正当であつて、所論はその理由がない。

同第三点、第四点について。

原判決挙示の証拠によれば、原判示事実認定を肯認することができ、所論の違法

は認められない。所論は、結局原審が適法になした事実の認定又は原審の裁量に属

する証拠の取捨、判断を非難するに帰し、採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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